【商標】商標登録出願に必要な費用は?安くなることはあるの?

著者

弁理士 西山 玄一郎(登録番号: 22420)

どんぐり特許商標事務所 代表
個人やスモールビジネスオーナーなどから商標、著作権、知財戦略に関する数多くの相談を多く受けており、専門用語を使わずに説明するため非常に好評。化学・バイオ系の特許にも強い。アプリ開発を行うITベンチャーの起業経験もある。


登録商標を取得するにはお金がかかります。
専門家である弁理士に出願を依頼する場合には弁理士費用がかかりますが、弁理士に依頼せずに自分で出願手続きをした場合でも、特許庁に支払う手数料が必要です。
この記事では、特許庁に支払う手数料が、いつ、いくら必要か詳細に解説いたします。

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目次

手数料が発生する3つのタイミング

特許庁に手数料を支払うタイミングは3回あります。
これに加えて、紙で出願した場合には、特許庁でデータ入力するための電子化手数料が必要になります。

  1. 商標を特許庁に申請(商標登録出願)するとき
  2. 特許庁による審査が終わり登録できると判断されたとき(登録査定時)
  3. 商標権を更新するとき

出願する時に必要な費用(出願料)

商標登録出願をする際に必要な特許庁に支払う金額は以下のとおりです。

3,400円 +(区分数 × 8,600円)

区分数出願手数料
1つ12,000 円
2つ20,600 円
3つ29,200 円
4つ37,800 円

区分の数が増えれば増えるほど出願手数料が高額になることがわかります。

では、区分とは何か?といえば、商標を使用するジャンルのことです。
現在のところ、区分は第1類から第45類まであります。
第1類から第34類までが商品、第35類から第45類までがサービスになっています。

「区分」の説明については、以下の記事で詳細に解説していますので、ぜひご覧ください!

登録する時に必要な費用(登録料)

出願した商標が、特許庁による審査により登録しても問題ないと判断されると、「登録査定」という通知が届きます。
この「登録査定」を受領して、「登録料」を納付することにより、「登録商標」を取得することができます。

登録料も出願時の手数料同様、以下のように区分数でその金額が決まります。

10年間の権利
区分数×32,900円
5年間の権利(分納)
区分数×17,200円

商標の権利の期間は10年間です。

ただ、10年の期間を前期・後期の5年ずつに分割して納付ができるため、実質5年間の権利を取得できるということになります。
「10年間もその商標を使用するかわからない」「今必要なコストを少しでも下げたい」という場合には、分納することをおすすめします。特に、2022年4月1日の値上げにより、従来と比べてもさらに全納と分納の合計金額の差が小さくなったため、分納のメリットが大きくなりました。

区分数5年間(分納)10年間
1つ17,200円32,900円
2つ34,400円65,800円
3つ51,600円98,700円
4つ68,800円131,600円

区分数が増えるほど高額になります。
そのため、状況に応じて、出願時には多くの区分で出願していたものの、登録の際に、区分を減らして登録料を減額することも可能です。
この場合には「手続補正書」を提出して、出願の内容を修正します。

更新する時に必要な費用(更新登録申請料)

商標権の権利期間は10年間です。しかし、権利の更新をすることで、半永久的に自分の商標権を保有し続けることが可能です。これにより、自分のブランドを守り続けることができます。

商標権の更新をするには、商標権の権利期間の10年経過する前に更新の手続きを行い、手数料を納付する必要があります。
なお、更新登録申請料も登録料同様、前期・後期の分納が可能です。

10年間の権利
区分数×43,600円
5年間の権利(分納)
区分数×22,800円

区分数5年間(分納)10年間
1つ22,800円43,600円
2つ45,600円87,200円
3つ68,400円130,800円
4つ91,200円174,400円

区分数が増えるほど非常に高額になります。
更新の際に、商標の使用状況により区分数を減らして手数料を少なくすることも可能です。

電子化手数料(紙で出願した場合)

出願書類など全ての手続きはデータベースに登録され、オンラインで誰でも閲覧することができるようになっています。
そのため、紙で特許庁に出願した場合は、特許庁で紙に記載された内容をデータ入力します。そのための電子化手数料を納付する必要があります。

1件につき2,400円+書面1枚につき800円

手数料の納付方法

登録商標を取得するには、特許庁に対し、所定の様式に従った商標登録出願を行う必要があります。
商標登録出願は、紙面による郵送か、オンラインによる方法で出願することができます。

紙面で出願する場合は、願書の紙面上部に必要な金額分の「特許印紙」を貼り付けて郵送します。

オンラインで出願する場合は、以下の5つの方法で費用を支払うことができます。

  1. 電子現金納付:ペイジーによる支払い
  2. 口座振替:指定口座から引き落とし
  3. 予納:特許印紙を特許庁に郵送/銀行振込による予納
  4. 現金納付:特許庁専用納付書による支払い
  5. 指定立替納付:クレジットカードによる支払い

これらの詳細な方法については、特許庁のウェブサイトに解説があるので、そちらをご参照ください。
手数料の納付方法(特許庁)

特許印紙とは?

特許印紙とは、特許庁に支払う手数料を納付するための印紙で、切手や収入印紙のような見た目ですが、その存在はほとんど知られていません(笑)
間違って収入印紙を願書に貼り付けて出願する人が結構いるようですが、収入印紙を貼っても受け付けてもらえませんのでご注意ください。

特許印紙は、規模の大きな郵便局で購入することができます。小さな郵便局では取り扱いがない可能性が高いです。

特許印紙
出典:特許庁

手数料は安くなる場合があるの?

特許出願においては、個人や中小企業の場合、特許取得のための手続きにおける手数料が安くなる制度がありますが、残念ながら商標制度ではそのような制度がなく、個人や中小企業でも特許庁に支払う手数料が安くなることはありません

特に区分の数が多くなると、手数料が高額になるので、どのような区分で出願するかよく検討することをオススメします。場合によっては、出願後に区分の数を減らす補正をするのも良いと思います。

弁理士費用はいくらかかるの?

特許庁に支払う手数の他に、弁理士に出願を依頼する場合は、弁理士に報酬を支払う必要があります。
弁理士への報酬は、一律に決まっているものではなく、特許事務所によって様々です。
ちなみに、2001年までは「弁理士報酬額表(特許事務所標準額表)」という料金表があり、標準的な料金が決まっていました。

10年ほど前の弁理士会のアンケート調査では、1区分の商標登録出願の報酬額の平均は7万円でした。今は昔と比べて商標登録出願に関する情報が豊富に存在し、簡単に得られるため、自分で出願する人が増えている印象がありますし、安価で代理してくれるサービスも出てきているため、昔と比べるとさらに安くなっているかもしれません。

ちなみに、筆者のどんぐり特許商標事務所では、区分の数にかかわらず、28,000円(税別)で承っています

依頼者にとっては、値段も大事ですが、親身になって相談に乗ってくれる自分に合った弁理士に依頼することが大切です。不安を払拭してくれて、自分のブランドを守ってくれる、そんな弁理士をビジネスパートナーにすることで、あなたのビジネスが発展していくことでしょう。

著者は、親身になってとことん疑問・質問に答えることを大切にしています。出願の代理のみならず、出願や調査の相談も承っていますので、お気軽にご相談ください!

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